この記事は、2023年4月21日に情報を更新しています。
150km以上のスピードボールを投げることが主流の時代にあって、球速の緩急を使ってバッターを翻弄し、2021年・パリーグ最優秀新人賞(新人王)を獲得した、オリックス所属の宮城大弥(みやぎ ひろや)選手。
同級生ピッチャーには、千葉ロッテ所属の佐々木朗希選手、ヤクルト所属の奥川恭伸選手、阪神タイガース所属の西純矢選手がおり、この中でも自分の持ち味を最大限に発揮し、世代を代表する左ピッチャーになりつつあります。
メジャーリーガーのダルビッシュ選手から能力の高さを大絶賛され、またチーム内外の野球関係者からは『新人とは思えないほどの落ち着き、ベテランのようだ』と高い評価を受けている逸材です。
今回はそんな、宮城大弥選手の経歴や高校時代の成績、凄さや特徴、今後獲得が期待されるタイトルなどを紹介していきます!
宮城大弥の基本情報
~基本情報〜
名前:宮城大弥(みやぎ ひろや)
生年月日:2001年8月25日
身長・体重:171cm・78kg
出身地:沖縄県宜野湾市
出身高校:興南高等学校
所属:オリックス・バッファローズ
登場曲:BEGIN『三線の花』
〜選手情報〜
投球・打席:左投・左打
ポジション:投手(ピッチャー)
プロ入り:2019年ドラフト・オリックス・バッファローズ1位指名
1軍初出場:2020年10月4日
年俸:5000万円(推定)
タイトル:2021年パ・リーグ最優秀新人賞(新人王)

宮城大弥の経歴
4歳の頃から地元のクラブチームに入団し、野球を始めます。
中学校で硬式野球でポニーリーグに所属、アジア太平洋地域選手権大会で準優勝を果たしています。
ポニーリーグとは?
野球の本場アメリカで発祥した、少年少女を対象とする硬式野球リーグのことで、日本では1975年に発足しています。
ポニーリーグ出身者
・阪神タイガース・梅野隆太郎選手
・西武ライオンズ・平良海馬選手
・ジャイアンツOB・高橋由伸氏
・ヤクルトスワローズOB・石井一久氏
その際、U-15の日本代表にも選出され、中学校の頃から実力は地元でも有名でした。
高校進学では、神村学園や秀岳館など高校野球の名門校からの誘いがありましたが、父親の『地元の高校から甲子園に出場して欲しい』という希望があり、地元の興南高等学校に進学しています。
高校時代の成績
興南高等学校に進学後は、1年生の春からベンチ入りし、1年生の夏と2年生の夏の甲子園に出場しています。
1年生の県大会決勝では、先発し13奪三振の1失点で完投、チームを甲子園に導いており、その頃から『スーパー1年生の誕生』とメディアにも取り上げられるようになりました。
3年生の時には、県大会決勝で沖縄尚学と対決し敗れたため、最後の夏の甲子園出場は叶いませんでした。
しかし、その県大会では全6試合に登板、投球回数46回に対し61奪三振を記録しています。
全国大会の出場はできませんでしたが、U-18の日本代表に選ばれ、3試合に登板、防御率1.04の成績を残し、2019年No. 1左腕と評価されました。
この2019年のU-18の代表メンバーが豪華すぎると話題になっているので、代表的な選手を紹介します。
それぞれの選手が、もうすでに1軍で出場を果たし、チームの主軸として活躍をしています。
間違いなく、今後のプロ野球界を引っ張っていく選手たちで、同年代同士の対決も楽しみ増えてくると思うので、楽しみですね♫
メジャーリーガー・ダルビッシュが絶賛した能力
メジャーリーガーで活躍しているダルビッシュ選手は、宮城大弥選手を高校時代から評価している人の一人です。
興南の宮城投手いいわぁ。
琉球新報
投げ方、球筋、総合的に好きすぎる。
俺あんなピッチャーになりたかったわぁ。
現役のメジャーリーガーが高校野球の選手を、ここまでベタ褒めするのはかなり珍しいですよね。
さらに、プロに入ってからの活躍を予言していたかのような言葉も語っています。
自分は曲がり球のリリースの時に利き手の甲をホームベース側に持っていくのが上手+そこからの脱力の仕方が上手な選手が好きなんです。
リアルライブ
宮城投手は高校の時からかなり上手かったですね。
これが出来る人は曲がり球で奥行きを使えるので打ちづらいと思います。
ピッチャーからの目線だけでなく、バッター目線からもその能力の高さを語っています。
ストレートの球速は他のピッチャーからすると劣りますが、ダルビッシュ選手が言った変化球を混ぜながら打者を翻弄し、三振や凡打の山を築いています。
変化球のキレが良いので、150kmに届かない球速のストレートでも、バッターが振り遅れるんだと思います。

このダルビッシュ選手の賞賛について、宮城選手は『眠れないほど嬉しかった』と語っており、大きな励みになったことは間違いなさそうです。
宮城大弥の凄さと特徴
※このバロメーターは筆者独自のものです。公式の評価ではありません。
抜群の制球力(コントロール)
平均球速145kmとストレート、スライダー、チェンジアップ、カーブ、スローカーブを持っており、どの球種でもストライクを取れるコントールを持っています。
ストライクゾーンの四角に投げ分けることができるので、全球種が決め球であり、全球種でストライクカウントを取ることができます。
また、全球種で腕の振りが同じで、かつその中で球速を調整できる器用さもあるので、バッターにとって非常にタイミングがとづらいのも大きな特徴です。
投球術
ベテランと評されるほどの投球術は、宮城選手の代名詞です。
投球フォームはスリークォーターで、さらにバッターによって投球プレートの踏む位置を変え、自分なりにストライクゾーンを広げ投げ分けています。
また、野球評論家の高代延博氏はこう評価しています。
実は、スライダー、カーブ、チェンジアップの3種類の変化球のすべてを自由自在に球速を微妙に変えてきている。
THE PAGE
2段モーションから同じ腕の振りで、それらを投げ分けるからタイミングが合わずにボールが前に飛ばない。
真っすぐの最速は148キロだったが、打者の体感は、150キロ以上だろう。
背番号13を見ると、元中日のセーブ王、岩瀬のスライダーに重なる。
岩瀬のそれは、途中までストレートに見えてえげつない角度で曲がる。
曲がり方の質やキレは、もちろん違うが、宮城の球速を操るスライダーは、それに匹敵する魔球になっていくのではないか。
ストレートで空振りを取った試合の場面でも、バッターが明らかにボールに対して振り遅れていることが分かるので、宮城選手の投球術の凄さを物語っていると思います。
今後の活躍の展望と獲得が期待させるタイトル
宮城大弥選手のオリックスには、絶対的エースである山本由伸選手がいますが、貴重な左ピッチャーとして重宝されていることは間違いありません。
また、山本由伸選手はメジャーに行くのではとずっと噂になっているので、そうなるとオリックスのピッチャー陣を引っ張っていく存在になるはずです。
今後、獲得が期待されるタイトルとしては、最優秀防御率、最多勝です。
理由は、宮城選手はコントロールが良く、打たせて取るピッチングスタイルを確立しています。
試合の中で大きく崩れることがなく、しっかりゲームを作れるので、怪我なく1年間ローテションを守ることができれば、タイトル争いに十分食い込むだけの力はあると思います。
まとめ
宮城大弥選手の経歴や高校時代の成績、凄さや特徴の紹介でした。
プロ野球選手としては小柄でありながら、誰にも真似ができない投球術と抜群の制球力でエースの座に向かって突き進んでいますね。
宮城選手がこれからもっと活躍すれば、『投手は球速が全てではない』ことを証明できるような気がします。
『160kmの球を投げることはできないけど、160kmに感じる投球術がある』
無限の可能性を秘めた宮城選手にこれからも注目しましょう!

